Excelでの工数管理は、自由に項目を作れて導入しやすい方法です。ただし、工数を案件管理や原価管理に使おうとすると、入力・集計・進捗情報との突き合わせが増えます。最初から専用ツールが必要なわけではありませんが、見直すタイミングはあります。
- Excel工数管理に必要な基本項目と手順
- 案件数が増えたときに起きやすい限界
- 工数管理ツールへ移行するタイミング
Excelで工数管理するときの基本項目
Excelで工数管理を始める場合は、最初から複雑な管理表を作る必要はありません。まずは、日付、案件、タスク、担当者、予定工数、実績工数の6項目があれば、案件ごとの予実を確認できます。
| 項目 | 用途 |
|---|---|
| 日付 | いつ作業したかを記録する |
| 案件 | どの案件の工数かを集計する |
| タスク | どの作業に時間がかかったか確認する |
| 担当者 | メンバー別の工数を集計する |
| 予定工数 | 作業前に想定した工数を持つ |
| 実績工数 | 実際に使った工数を記録する |
手順1:案件とタスクの単位を先に決める
工数を細かく分けすぎると入力が続かず、大きくまとめすぎると改善に使えません。たとえば「案件A」だけで集計するのではなく、「デザイン」「実装」「確認対応」など、振り返りたい単位まで分けるのが現実的です。
チーム全体でタスクの分け方をそろえておくと、後から案件間を比較しやすくなります。
手順2:予定工数を入れてから実績を記録する
実績工数だけを記録すると、「10時間かかった」という事実は分かっても、それが多いのか少ないのか判断できません。作業前に予定工数を設定し、実績と比較できる状態にします。
予定と実績の差が大きいタスクを確認すると、見積もりの甘さ、追加修正、確認待ち、作業の難航など、次に改善すべきポイントを見つけやすくなります。
手順3:ピボットテーブルなどで案件別・担当者別に集計する
データがたまったら、案件別、担当者別、工程別に集計します。毎月同じ集計を行う場合は、入力シートと集計シートを分け、ピボットテーブルなどで集計すると運用しやすくなります。
ただし、入力形式や案件名の表記が人によって違うと集計が崩れます。Excel運用では、入力ルールをそろえることが重要です。
Excel工数管理の限界1:入力と集計のルール維持に手間がかかる
案件数やメンバー数が増えると、入力漏れや表記揺れを確認する作業が増えます。シートを月ごとに分ける、担当者ごとに分けるなどの工夫を重ねるほど、集計時にファイルをまとめる作業も必要になります。
工数を確認するための管理作業そのものに時間がかかり始めたら、専用ツールを検討するサインです。
Excel工数管理の限界2:プロジェクトの進捗と工数が分かれる
タスクの進捗を別のツールで管理している場合、Excelの工数表だけを見ても案件の状態は分かりません。PMはタスク管理ツールと工数表を見比べ、頭の中で情報をつなげる必要があります。
進捗が遅れていないのに工数だけが増えている案件や、期限が近いのに実績工数が入っていないタスクなどは、両方を同じ流れで見られる方が見つけやすくなります。
Excel工数管理の限界3:リアルタイムの案件コストが見えにくい
工数単価を使えばExcelでも原価計算はできますが、メンバー単価の変更、予定工数の更新、実績集計などを毎回反映する必要があります。案件数が増えると、最新状態を維持する負担が大きくなります。
案件の原価・採算管理については、プロジェクトの原価・採算を管理する方法も参考にしてください。
専用ツールへ移行するタイミング
次のような状態が増えたら、Excelから工数管理ツールへの移行を検討するタイミングです。
- 入力漏れの確認や集計に毎月時間がかかる
- 案件ごとの予定・実績工数をすぐ確認できない
- タスク管理と工数管理が別々になっている
- 案件原価を確認するために毎回Excelを加工している
- メンバーや案件が増えてファイル管理が複雑になっている
工数管理ツールの比較は、工数管理ツールおすすめ5選で整理しています。
Hotmieならタスクから予定・実績工数を管理できる
Hotmieでは、案件のタスクごとに予定工数と実績工数を管理できます。工数だけを別シートに入力するのではなく、ガントチャートやカンバンで使っているタスクと同じデータに工数を持たせます。
案件レポートでは制作予算、予定原価、実績原価や担当者別の状況を確認できます。Excelで工数表を作りながら別の画面で進捗を確認している制作チームが、管理を一つにまとめたい場合に利用できます。
まとめ:Excelは小さく始めるには便利。管理作業が増えたら見直す
Excelは、工数管理を小さく始めるには便利です。案件数やメンバー数が少ないうちは、必要な項目だけを決めて運用することで十分に役立ちます。
一方、入力チェック、集計、タスク管理との突き合わせに時間がかかるようになったら、工数データを案件進行とつなげて扱えるツールへ移行する方が管理をシンプルにできます。