制作チームの案件管理に役立つ記事 プロジェクト原価・採算管理
プロジェクト原価・採算管理

プロジェクトの原価・採算を管理する方法|工数から案件コストを見える化

案件が終わってから「思ったより工数がかかっていた」と気づくのではなく、制作予算と工数原価を進行中から比較できる状態を作ることが重要です。予定原価・実績原価の考え方と管理手順を整理します。

制作案件では、納期を守れていても予定以上の工数を使えば採算が悪化します。プロジェクトの原価管理では、進捗と工数をつなげ、制作予算に対して予定・実績のコストがどう変化しているかを見ることが重要です。

この記事で分かること
  • 予定原価・実績原価の基本
  • 案件進行中に原価・採算を管理する手順
  • 工数超過や採算悪化のサイン

プロジェクトの原価・採算管理とは

プロジェクトの原価・採算管理は、案件に使える制作予算に対して、実際にどれくらいコストを使っているかを確認することです。制作チームでは、人件費に相当する工数原価が大きな割合を占めるため、予定工数・実績工数と工数単価を使った管理が重要になります。

予定原価と実績原価を分ける

予定原価は、作業前に設定した予定工数と工数単価から算出する計画上のコストです。実績原価は、実際に使った工数と工数単価から算出します。

たとえば同じ制作予算でも、予定原価が大きい案件は最初から余裕が少なく、実績原価が予定を超え始めた案件は採算悪化のリスクが高まります。

案件が終わってから原価を見るのでは遅い理由

案件完了後に実績を集計して赤字だったと分かっても、その案件に対してできる対応は限られます。進行中に工数超過へ気づけば、作業範囲の確認、優先順位の調整、追加対応の相談などを行える可能性があります。

原価管理は会計処理のためだけではなく、案件進行中の判断にも使うことが重要です。

原価・採算管理の基本手順

1.制作予算を設定する

案件で制作に使える予算を基準として持ちます。

2.担当者・職種の工数単価を設定する

1時間あたりの工数単価を設定し、工数を金額へ換算できる状態にします。

3.タスクに予定工数を設定する

予定工数と単価を使って予定原価を把握します。計画段階で制作予算に対して余裕があるか確認できます。

4.実績工数を入力し、実績原価を確認する

案件が進む中で実績工数を記録し、実績原価が予定に対してどの程度増えているかを確認します。

5.案件終了後に差が出た理由を振り返る

修正、追加作業、見積もり不足など原因を整理し、次の見積もりや案件進行へ反映します。

採算悪化のサイン1:実績原価が予定原価を早い段階で上回る

案件の序盤で実績原価が予定を大きく消化している場合、そのまま進めると最終的な原価超過につながる可能性があります。工数だけでなく、残りのタスク量と合わせて確認します。

採算悪化のサイン2:特定の担当者・工程だけ工数が膨らむ

デザイン、実装、修正対応など特定工程の工数が予定を超えている場合、その工程の見積もり方法や進め方に課題がある可能性があります。担当者を責めるのではなく、作業内容や追加依頼の背景を確認します。

採算悪化のサイン3:予定工数が未設定のタスクが増える

予定工数がないタスクは、実績が増えても超過かどうか判断できません。追加タスクが発生したときこそ、作業範囲と予定工数を整理し、案件全体の計画を更新することが重要です。

経営層・事業部長は案件単位の数字をすぐ見られる状態にする

経営層や事業部長が必要なのは、すべてのタスクを確認することではありません。案件ごとの制作予算、予定原価、実績原価、進捗状況を見て、どの案件を詳しく確認するべきか判断できる状態が重要です。

工数管理については、プロジェクトの工数管理とは?も参考にしてください。

原価管理を細かくしすぎない

正確な原価を求めるあまり、入力項目や配賦ルールを複雑にすると現場の負担が増えます。制作チームでは、まず人の工数を中心に予定と実績を比較し、意思決定に必要な精度から始める方法があります。

会計上の厳密な原価計算と、案件進行中の管理会計は目的が異なります。何の判断に使う数字かを明確にして設計することが大切です。

Hotmieなら、制作予算と予定・実績原価を案件レポートで確認できる

Hotmieでは、案件に制作予算を設定し、担当者・職種の工数単価と予定工数・実績工数から計画と実績を確認できます。案件レポートでは、制作予算と計画、計画と実績、担当者別の状況などを確認できます。

ガントチャートやカンバンで進行を管理するデータと原価計算の元になる工数がつながっているため、案件進行と採算を別々に集計する必要を減らせます。

まとめ:採算は案件完了後ではなく進行中から見る

プロジェクトの原価・採算管理では、制作予算、予定原価、実績原価を分けて持ち、案件の進行中から差を確認することが重要です。

問題が確定してから集計するのではなく、工数超過や原価増加の兆候を早めに見つけ、PMと管理者が対応できる状態を作ることで、案件管理の数字を実際の意思決定に使いやすくなります。

関連記事
制作チーム向けプロジェクト管理ツール

制作進行に強いHotmieを、30日間無料で。

案件の進行、予定工数・実績工数、制作予算、案件リスクをまとめて確認できます。使い方や初期設定で分からないことがあれば、担当者がご案内します。

30日間無料で試す 使い方を相談する