ガントチャートツールを選ぶときは、「ガントチャートが表示できるか」だけでは十分ではありません。日程変更のしやすさ、タスク管理とのつながり、複数案件の見やすさなど、実際の制作進行で更新を続けられるかまで確認することが大切です。
- ガントチャートツールを選ぶときのポイント
- 代表的なガントチャートツール5つの特徴
- 制作チームでガントチャートを運用するときの注意点
ガントチャートとは
ガントチャートは、縦軸にタスクや工程、横軸に日付を並べ、タスクの開始日から終了日までを横棒で表す管理表です。プロジェクト全体のスケジュールを一覧で確認しやすく、どの作業がいつ進む予定なのかを視覚的に把握できます。
Excelやスプレッドシートでも作成できますが、案件の変更が多い制作現場では、日程変更のたびにセルや図形を調整する作業が負担になることがあります。専用ツールでは、タスク情報とガントチャートが連動し、日程変更や進捗更新を一つのデータとして扱える点がメリットです。
ガントチャートツールを選ぶ5つのポイント
1.日程変更をガントチャート上で簡単に行えるか
制作案件では、クライアント確認や素材待ち、仕様変更などによって予定が変わることがあります。日程変更のたびに編集画面を開き直す必要があると、ガントチャートの更新自体が負担になります。
バーをドラッグして期間を変更できるか、表示単位を日・週・月などに切り替えられるかなど、日々の変更をどの程度簡単に反映できるかを確認しましょう。
2.タスクの詳細とガントチャートがつながっているか
ガントチャートはスケジュールを見るには便利ですが、実際の作業では担当者、ステータス、コメント、工数などのタスク情報も必要です。
ガントチャートとタスク管理が別々だと、更新漏れや二重入力が起きやすくなります。同じタスクデータをガントチャート、カンバン、タスク一覧など複数の見方で確認できるツールの方が運用しやすくなります。
3.親子タスクや工程のまとまりを表現できるか
Web制作や映像制作などでは、「デザイン」「実装」「確認」といった工程の下に複数の作業が並ぶことがあります。タスク数が増えるほど、すべてを同じ階層で並べたガントチャートは見づらくなります。
親子タスクやグルーピングなどを使って、工程と具体的な作業を整理できるか確認すると、案件全体を把握しやすくなります。
4.ガントチャート以外の確認方法もあるか
PMやディレクターはガントチャートで案件全体を見やすい一方、担当メンバーはカンバンや自分のタスク一覧の方が日々の作業を確認しやすい場合があります。
全員にガントチャートだけを使わせるのではなく、同じ案件データを立場に応じた見方で確認できると、更新を続けやすくなります。
5.進捗だけでなく工数や案件リスクまで見る必要があるか
ガントチャートで予定どおりに見えていても、実際には予定以上の工数がかかっている案件があります。制作チームでは、スケジュールと工数の両方を見ることで、表面上の遅れだけでは分からない問題に気づきやすくなります。
ガントチャートだけで十分なのか、予定工数・実績工数や案件コストまで同じツールで確認したいのかを先に整理しておくと、必要以上に高機能なツールを選ぶことも避けやすくなります。
ガントチャートツールおすすめ5選
ここでは、ガントチャートを中心に利用できる代表的なツールと、制作チーム向けのHotmieを比較します。機能や料金体系は変更されることがあるため、導入時は各サービスの公式情報も確認してください。
| ツール | ガントチャート周辺の特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| Hotmie | 親子タスク、日・週・月表示、ドラッグ編集、未日程タスク、カンバン、予定・実績工数、案件リスク分析 | 制作進行と工数・案件リスクを同じ案件データで管理したい制作チーム |
| Brabio! | ガントチャートを中心にタスクやスケジュールを管理。日・週・月・年表示やExcel・CSVへの出力にも対応 | ガントチャートを中心にシンプルにスケジュール管理したいチーム |
| Jooto | カンバンとガントチャートを切り替えながらタスクを管理し、複数プロジェクトの横断管理にも対応 | カンバンを日常利用しながらガントチャートでも工程を確認したいチーム |
| Backlog | 課題をもとにガントチャートを表示し、カンバンやドキュメントなどのプロジェクト情報とまとめて管理 | 課題管理や情報共有を中心に、ガントチャートも利用したいチーム |
| Lychee Redmine | ガントチャート上で工程を詳しく管理し、クリティカルパスやリソース・工数管理などもプランに応じて利用 | 複雑な工程やリソースまで詳細に管理したいチーム |
※比較内容は2026年8月時点の各サービス公式情報をもとに整理しています。利用できる機能はプランによって異なる場合があります。
Hotmie|制作進行と案件リスクをガントチャートからつなげて確認
Hotmieは、制作チーム向けのプロジェクト管理ツールです。ガントチャートでは親タスクと子タスクの2階層で案件を整理し、日・週・月の表示切り替えやドラッグによる日程変更ができます。
日程がまだ決まっていないタスクは未日程タスクとして管理し、決まった段階でガントチャートへ配置できます。担当メンバーはカンバンやマイタスクから日々の作業を確認できるため、PMと現場が同じ案件データを別の見方で利用できます。
また、予定工数と実績工数、制作予算も同じ案件で管理し、期限超過や工数超過などの情報を案件リスクの確認につなげられる点が特徴です。
Brabio!|ガントチャートを中心にスケジュールを作りやすい
Brabio!は、ガントチャートを中心にプロジェクトのタスクやスケジュールを管理できるツールです。ガントチャート上で作業を整理し、日・週・月・年の表示を切り替えながら工程を確認できます。
ExcelやCSVへの出力にも対応しているため、作成したスケジュールを外部へ共有したい場合にも使いやすい構成です。まずガントチャートを中心にシンプルに管理したい場合の選択肢になります。
Jooto|カンバンとガントチャートを組み合わせて使いやすい
Jootoは、カンバン方式のタスク管理とガントチャートを利用できるプロジェクト管理ツールです。日々のタスクはカンバンで確認し、工程や期間はガントチャートで確認するという使い分けができます。
複数プロジェクトの横断管理にも対応しているため、複数案件を並行して進めるチームで、タスク管理と工程確認を分かりやすく始めたい場合に検討しやすいツールです。
Backlog|課題管理とガントチャートを同じプロジェクトで利用
Backlogは、課題を中心にプロジェクトやタスクを管理するツールです。登録した課題の開始日・期限などをもとにガントチャートでスケジュールを確認でき、カンバンやドキュメント、ファイル共有なども同じプロジェクト内で利用できます。
タスクだけでなく、コメントやドキュメントなどの情報共有も一つのサービスにまとめたいチームに向いています。ガントチャートは利用できるプランが決まっているため、導入時は料金プランも合わせて確認するとよいでしょう。
Lychee Redmine|複雑な工程や依存関係まで詳しく管理
Lychee Redmineは、Redmineをベースにガントチャートやプロジェクト管理機能を強化したツールです。ガントチャート上でタスクの関係を確認し、クリティカルパスなどを使って重点的に管理すべき工程を把握できます。
プランに応じてリソース、工数、コストなどの管理にも対応しているため、工程数が多いプロジェクトや、より本格的なプロジェクトマネジメントを行いたいチームに向いています。
制作チームでは、ガントチャートを「更新し続けられるか」が重要
ガントチャートは導入しただけでは役に立ちません。実際の案件で日程が変わったときに更新されず、計画と現実がずれてしまうと、確認する人がいなくなってしまいます。
制作チームでは予定変更が発生することを前提に、PMが簡単にスケジュールを直せること、メンバーがタスクを無理なく更新できること、未確定のタスクも扱いやすいことなどを確認すると運用しやすくなります。
ガントチャートだけでなく、プロジェクト管理全体で比較する
ガントチャートを中心にツールを探し始めても、実際の運用ではカンバン、工数管理、コメント、レポートなどが必要になることがあります。導入前には、ガントチャート以外にどこまで一つのツールで管理したいかも整理しておきましょう。
プロジェクト管理ツール全体の違いを確認したい場合は、 プロジェクト管理ツールおすすめ5選 も参考にしてください。
まとめ:ガントチャートの見た目より、日々の更新方法で選ぶ
ガントチャートツールを比較するときは、表示の分かりやすさだけでなく、日程変更、タスク更新、親子関係、カンバンとの使い分けなど、日々の案件進行でどのように使うかを見ることが重要です。
制作チームでは、スケジュールだけでなく工数や案件リスクまで確認したいかによっても選ぶツールが変わります。実際の案件を一つ登録し、PMとメンバーの両方が無理なく使えるかを試してから選ぶとよいでしょう。